オンプレPBXはクラウドPBXと何が違う？特徴の違いや自社に向いているPBXの選び方を紹介

社内に設置するPBXを選ぶ際、オンプレPBXとクラウドPBXのどちらにするか迷っている方は多いのではないでしょうか。

オンプレPBXとクラウドPBXにはそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットも異なるため、自社に合ったタイプを選択・導入する必要があります。

本記事では、オンプレPBXとクラウドPBXの違い、それぞれの特徴、メリット・デメリット、選び方の基準について解説します。

オンプレのPBXとは

オンプレPBX（オンプレミス型PBX、オンプレミスPBX）とは、企業内に設置される通話管理システムのことです。

そもそもオンプレミス（on-premises）とは「施設内」という意味です。

一方PBX（Private Branch Exchange）とは、固定電話の回線を使って社内の内線・外線を利用できるようにする電話交換機のことです。この2つの言葉を組み合わせてオンプレミスPBXと呼びます。

オンプレPBXには、電話回線を利用して接続する「（従来型）PBX」と、インターネット回線に音声を乗せるVoIP技術を使った「IP-PBX」の2種類があります。
IP-PBXは社内LANに端末を接続するだけで使用できるため、電話回線が必要ありません。

オンプレPBXは、社内にサーバーを設置する点が大きな特徴で、カスタマイズ性と安定性に優れています。

クラウドPBXとの違い

クラウドPBXとは、PBXを「クラウド化」したものです。オンプレPBXとは異なり、クラウドPBXのベンダーが提供するクラウド上のPBXを利用して、データを保存・共有・管理します。

そのため、社内にPBX本体やサーバーなどの物理的な機器を設置する必要がなく、オンプレPBXと比べて初期投資を抑えられるのがメリットです。

また、インターネット環境があればどこでも利用可能なため、複数拠点でシステムを共用できます。
スマートフォンやパソコンもビジネスフォンとして利用できるなどデバイスも選びません。

クラウド上にPBXがあるという特性上、メンテナンスコストもかからないうえ、災害時のサーバー故障やデータ消失など物理的な損害リスクも少ない点も特徴です。

次の章では2つの違いについて詳しく比較します。

クラウドPBXとオンプレミスのPBXの比較

クラウドPBXとオンプレミス型のPBXの違いをさらに詳しくみていきましょう。クラウドPBXとオンプレミス型のPBXの違いは、おもに以下の3つの観点で比較するとわかりやすいです。

• コスト
• カスタマイズ性
• セキュリティ

上記3点について整理すると以下のようになります。

それぞれの項目について、さらに詳しくみていきましょう

コストの比較

コストの面では、初期費用とランニングコストに分けて比較できます。

クラウドPBXは、初期費用を少なく抑えられる点が大きなメリットです。

オンプレミス型のPBXでは、いくら小規模なオフィスでも、機器の購入・設置費用などで数十万円のコストがかかります。

一方でクラウドPBXの導入にかかる初期費用は、スマートフォンにアプリをインストールするタイプであれば、数万円程度のライセンス料のみです。

ランニングコストはオンプレミス型のPBXに軍配が上がります。クラウドPBXは基本的に毎月一定の月額料金が発生するため、継続的なコスト負担が必要です。

オンプレミス型は、サーバーのメンテナンスコストや外線通話料こそかかりますが、クラウドPBXほどのランニングコストにはなりません。

ただし、拡張性が高いオンプレミス型においては、カスタマイズ次第でコスト負担が増えるため注意が必要です。

コストをみる際は、初期費用、ランニングコスト、メンテナンスやアップグレードのコストなどを総合的に勘案したうえで比較・検討するとよいでしょう。

カスタマイズ（拡張性）の比較

カスタマイズの自由度は、オンプレミス型のほうが高いといえます。

クラウドPBXもオプションで機能のカスタマイズは可能ですが、ベンダーによって内容が異なるため、必ずしも自社のニーズにマッチしたものがあるとは限りません。

その点、オンプレミス型は完全に自社管理のため、自由にカスタマイズできます。
ただし、拡張規模によっては、機器の購入や工事費用の負担が大きいため注意が必要です。

回線の数を増やしたい、受信できる数を増やしたいといった場合は、機器や大規模な工事が不要で柔軟に対応できるクラウドPBXの方が便利といえます。

将来的にどのくらいの規模にシステムを拡張していくのか、どういった機器が必要になるのかなど見通しを立てて、自社に合ったタイプを選ぶようにしましょう。

セキュリティの比較

セキュリティの面でより安心なのは、自社のセキュリティ基準に合わせられるオンプレミス型です。
インターネットを介さず、社内ネットワークを利用できるため、サイバー攻撃のリスクも回避できます。

クラウドPBXは、インターネット上での運用に加えて、ベンダーのセキュリティ対策に依存するため、不安が大きいという方は多いかもしれません。

しかし、多くのサービスでは最新のセキュリティ技術を利用しており、実際にはサイバー攻撃の被害に遭う可能性はごくわずかです。

パスワードや端末管理などの内部対策を怠っていなければ、オンプレミス型とセキュリティ面の差はそれほどないといえます。

ビジネスの性質や規模に応じて、自社に最適なタイプを選択しましょう。

クラウドPBXとオンプレミスのPBX、どちらを導入すべき？

クラウドPBXもオンプレPBXも、それぞれに特徴、メリット・デメリットがあるため、結局どちらを選べば良いか判断に困ってしまうケースも多いでしょう。

そこで、クラウドPBXが向いている企業と、オンプレPBXが向いている企業の特徴について詳しく解説します。

クラウドPBXが向いている企業

以下のような企業は、クラウドPBXを導入するのがおすすめです。

• リモートワークを実施している
• 使用する電話機の増減が多い
• 営業社員の外出が多い
• よりコストを抑えたい

在宅ワークやリモートワークを推進している企業は、クラウドPBXが向いています。
インターネット環境があればどこからでも利用でき、多様な働き方に対応しやすいためです。

また、使用する電話機や回線の数が頻繁に変わる場合も、迅速かつ柔軟に調整できるクラウドPBXがおすすめです。
機能追加やユーザー数の変更をWebから簡単に行なうことができ、突発的なニーズにも素早く対応できます。

営業などで外出する社員が多い企業もクラウドPBXが適しています。
会社にかかってきた電話も外出先からスマートフォンで受けられるため、顧客とのスムーズなやり取りが可能です。

クラウドPBXの多くは初期費用が低額で、月額利用制になっています。現状に合わせて契約台数やオプションを変更できるため、コストも抑えたい場合も向いています。

オンプレミス型のPBXが向いている企業

オンプレPBXが適しているのは以下のような場合です。

• セキュリティを重視したい
• 細かな機能のカスタマイズを行ないたい
• 社内の内線がおもな使い道
• 通話音質を重要視したい

オンプレPBXを採用する多くの企業は、セキュリティを重視しています。例えば、金融業や機密性の高い情報を扱っている企業などは、堅牢なセキュリティシステムの構築が必須です。
自社でサーバー管理できるオンプレPBXであれば、高いセキュリティレベルを担保できるでしょう。

自社の業務や課題に合わせて機能を細かくカスタマイズしたい場合も、オンプレPBXが適しています。予算や社内スペースさえ確保できれば、自由にシステムの拡張が可能です。

また、外出先での電話やテレワークが少なく、社内の内線利用がメインであれば、オンプレミス型で十分といえるでしょう。初期費用はかかりますが、ランニングコストは抑えられるため、長く利用すればするほどコスト削減になります。

通話品質の信頼性を取る場合もオンプレミス型がおすすめです。クラウドPBXはインターネット環境に左右されるため、通信状態が悪いと通話品質も落ちるリスクがあります。

対してオンプレPBXは社内ネットワークを使用するため、外部のインターネット環境によって通話品質が劣化する心配はありません。

PBXの導入ならクラウドPBX SPICAがおすすめ

クラウドPBX SPICA（スピカ）は、スマートフォンで会社の電話番号を使えるようになる次世代のビジネスフォンです。SPICAはクラウドPBXだけでなく、オンプレミス型のPBXとしても導入できます。

安定した通話音質

クラウドPBX SPICAは、総務省の通話品質基準である「R値」「MOS値」「遅延値」のすべてにおいて、最高基準クラスAを獲得しています。そのため、安定した通話品質で安心してご利用いただけます。

様々なカスタマイズ

SPICAでは、CTI連携によってコンピューターや既存のシステムと通話機能の連携が可能です。例えば、着信時に顧客情報を自動的に表示させて、お客様対応のクオリティを高めるといった、多彩なオプション機能をご利用いただけます。

また、オンプレミス型のSPICAの提案もできますので、ご要望があれば、ぜひお問い合わせください。

事前に無料デモの利用が可能

ご希望に応じて、契約前に事前のデモンストレーションを無料でご利用いただけます。お使いのすべてのご利用環境を専任のコンシェルジュが確認したうえで、最適な方法を手配、フォローいたします。実運用に近い形で通話品質や機能をご確認ください。

まとめ

オンプレミス型のPBXとクラウドPBXには、それぞれに特徴、メリット・デメリットがあるため、自社のニーズに合っているものを選びましょう。まずは、以下の3つの項目を比較して、どちらが適しているか検討してみるのがよいでしょう。

• コスト
• カスタマイズ性
• セキュリティ

株式会社メガでは、クラウドPBX SPICA（スピカ）のほかに、オンプレミス型のPBXのご提案も行なっております。ビジネスの規模やニーズに最適なシステムをご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

クラウドPBX SPICAの公式サイトはこちら

最新記事